【視障協だより】令和5年(2023年)4月20日第215号 2/2

2023.04.20


【日常生活用具紹介コーナー】 


 今月は拡大読書器のご紹介です。大きく分けて据え置き型と携帯型があります。今回は携帯型の中から、価格がリーズナブルなものをご紹介します。
 クローバー3…3.5インチ。倍率は約4倍から16倍。100gと軽く、ポケットに収まるサイズです。価格は35,900円
 
 クローバー4…4.3インチ。倍率は約3.5倍から16倍。大きな表示で押しやすいボタンが特徴。別売りの折りたたみができる専用ハンドルを使えば、片手での操作も簡単です。価格48,200円(専用ハンドル付き)
 
 ぺブルHDベーシック…4.3インチ。倍率は4.5倍、5.5倍、7.8倍、9.4倍、13.4倍の5段階から選べます。持ち手が200度動くため、色々な使い方ができます。価格99,800円
 3機種とも広島市視覚障害者情報センターに展示されています。サブの拡大読書器としていかがでしょうか。

【白杖紹介コーナー】 


 今月はサポートケーンのご紹介です。選ぶ際のポイントは、直径の大きな石突きやグリップの握り具合、折りたたみができるかどうかです。
 アメディアホワイトステッキ…77.5㎝~100㎝の中から2.5㎝刻みで長さ調節が可能です。石突きも大きく、安定感があります。オレンジ色のグリップもおしゃれです。
 
 ジオムサポートケーン…直杖と折りたたみ式の2タイプがあります。4段折りのラインナップは76㎝、84㎝、92㎝の中から身長に応じて選べます。石突きも大きく安定感があります。
 
 T字直杖…100㎝まで1㎝単位で長さの調節が可能。L字の持ち手が慣れない方はT字がおススメです。(L字直杖もあります)
 以上、申請や購入の参考にしてみてください。

【事務局より】


☆今月の会員の動き(3月)
現在の会員数244名(正会員237名 賛助会員7名)

☆編集後記(編集長 仲前 暢之)


 大型連休が待ち遠しいこのごろですが、みなさまお元気でお暮らしでしょうか。
私は、今話題の「ChatGPT」(チャットジーピーティー)にはまっています。ChatGPT(チャットジーピーティー)はOpenAI(オープンエーアイ)社が開発したチャットボットで、ユーザーの質問に対して、まるで人間のように自然な対話形式でAIが答えてくれるサービスです。
 私は、AIに昔話を作ってもらったり、漫才のネタを考えてもらったりして、それを聴いて楽しんでいます。
利用方法は簡単で、IVRy(アイブリー)社が無料の体験デモ番号を公開していて、「電話GPT」050-1807-3316に電話をかけて質問するだけでChatGPT(チャットジーピーティー)から音声回答を受けることができます。通話料は顧客負担になりますので注意してください。
まるで人間が答えてくれているみたいで楽しいですよ!
-
2023.04.20 09:01 |

固定リンク

| 視障協だより

【視障協だより】令和5年(2023年)3月20日第214号

2023.03.22
【視障協だより】
令和5年(2023年)3月20日
第214号


発行責任者 中神 誠
編集責任者 仲前 暢之
公益社団法人広島市視覚障害者福祉協会
〒732-0052 
広島市東区光町二丁目1-5
広島市心身障害者福祉センター4階
TEL 082-264-4966
FAX 082-567-4977
Eメール:jimu@hiroshimashi.shisyokyo.jp

目次
巻頭言・・・・・・3ページ
お知らせ・・・・・・4ページ
女性部より、2023年度女性部定期総会……4ページ
3月のレシピから・・・・・・6ページ
白杖紹介コーナー・・・・・・8ページ
ちょっと、ひとこと・・・・・・9ページ
事務局より・・・・・・11ページ
今月の会員の動き……11ページ
編集後記……12ページ


【巻頭言】


(会長 中神 誠)
2月20日(月)に広島市現代美術館の職員研修に講師として行きました。
視覚障害者の理解、視覚障害者が来館した時の対応の仕方、接し方等を話しました。職員の皆さんは熱心に話を聞いてくださり、「盲導犬と来館されたらどうすればいいか?」、「展示物の説明の仕方はどのようにすれば良いか」など質問されました。広島市現代美術館は、2年3か月にわたる改修工事を終え、3月18日(土)にリニューアルオープンします。視覚障害者の来館に備えたいという意気込みを感じました。最近は視覚障害者も美術館巡りをする人が増えているようです。皆さんも広島市現代美術館にぜひ行ってみてください。
今年度もあと十日余りとなりました。コロナ禍で思うように行事ができませんでしたが、来年度は以前のように行えると思います。いろいろな行事を行い、皆さんにふるってご参加いただき、楽しい一年になればと思います。

【お知らせ】


☆2023年度女性部定期総会


女性部(部長 浦上由美子)
皆様、こんにちは。お元気でお過ごしでしょうか?
下記の通り女性部定期総会を開催いたしますので、多数のご参加をお待ちしております。
開催日時:4月9日(日) 10時~12時 終了予定
受付:9時30分より
会場:広島市総合福祉センター5階大会議室1・2
議題:
 (1)2022年度事業報告並びに決算報告
(2)2023年度事業計画(案)
(3)第71回中国ブロック大会女性部会提出議題
(岡山県)
(4)2024年度の事業について 
(5)会員からの提出議題
(6)役員改選
申し込み:以下の内容について、4月4日(火)正午までに視障協事務局へ
(1)出欠連絡及び委任
   委任の通知のない方は、議長に委任されたものとします。
(2)会員からの提出議題
   議題と提案理由を文章にして事務局へ送付してください。
(3)弁当:部員の方にお持ち帰り弁当を準備しております。介助者のお弁当が必要な方は700円で販売します、その旨お知らせ下さい。
 *出席される方はマスク着用をお願いします。

【3月のレシピから】


☆あげない鶏のからあげ (2人分)
材料
鶏むね肉(一口大に切る) 300g
しょうゆ  大1
酒  大1/2
すりおろし生姜  小1
片栗粉  大4
油  大3
レモン(くし形)  1切れ
生野菜(食べやすく切る) 適量

作り方
①  チャック付き袋に一口大に切った鶏むね肉と、しょうゆ、酒、すりおろし生姜を入れてよく揉む。
② 片栗粉を入れてよく混ぜる。
③ フライパンに油を入れ熱し、混ぜた鶏肉を入れてフタをして3分くらい焼き、うら返してフタをして、さらに5分くらい焼く。
④ フタを取り、衣がカリッとなるまで中火で転がしながら焼く。


【白杖紹介コーナー】 


今月は弱視の方におススメのシンボルケーンのラインナップのご紹介。IDケーンとセガワスリムケーンは7段折り。シンボルケーンパートナーは6段折りとなっています。いずれもカバンに収納しやすいサイズです。
(シンボルケーンとは主に周囲の人に自分が視覚障害者であることを知らせるために使う白杖です。)
☆IDケーン…グリップ部分が細いのが特徴です。
☆セガワスリムケーン…セガワケーンのシンボルケーンタイプ。IDケーンよりもグリップが少し太くなっています。
☆シンボルケーンパートナー…軽くて丈夫なジュラルミン製。握りやすい太さのグリップは男性におススメです。
☆クリスメイト…伸び縮みするタイプのシンボルケーン。折りたたまなくていいので、楽に収納できます。

気になる白杖があれば、馬屋原までお気軽にお問い合わせください。

【ちょっと、ひとこと】


(あはき部長 新谷 幸司)
訴訟が多い昨今、あはき師の中には勤務している医療機関や介護施設・事業所から、保険には入っているから大丈夫と言われ安心されている方はまだおられるんじゃないでしょうか。
しかし視障協会員で賠償責任保険に加入されている勤務あはき師は多数おられます。開業あはき師はともかく、なんで勤務しているあはき師がわざわざ保険に加入しなければならないんだと疑問に思われるのではないでしょうか。
これまで、病院内での医療事故に対しては、患者やその家族が損害賠償を求めるのは病院か担当した医師というケースがほとんどでした。ところが最近は、医療にかかわった看護師個人が患者やその家族から訴えられ、損害賠償を求められるケースが増えています。そのため看護協会自体が保険窓口となり看護師個人をバックアップしてます。
無論、あはき師も同様、そのような事態になった場合、自分自身でなんとかしなくてはいけません。視覚障害者の場合、ぶつかって転倒させたりと晴眼者に比べてリスクは高まりますが、いったん裁判が始まると障害者だからといって酌量の余地はありません。
訴訟の怖さを知らないあはき師がまだ沢山いるような気がします。莫大な賠償金の事を考えると保険の掛け金は決して高いものではないと思うのですが。

【事務局より】


☆今月の会員の動き(2月)
現在の会員数244名(正会員237名 賛助会員7名)

☆編集後記(編集長 仲前 暢之)


桃の節句も過ぎて、いよいよ春ですね。皆様いかがお過ごしですか。日差しも温かくなり、イベントや行楽に出かけたい気分になりました。
3月27日(月)より、高速道路・有料道路の障害者割引(50%)が、これまでの事前登録された自家用車限定から知人の車やレンタカー、介護が必要な重度の障害者の方がタクシーを利用する場合など新たに割引の適用となります。
自家用車を所有していない私のような視覚障害者にとっては、とてもうれしいニュースです。
これからは、有料道路を使っての移動がとてもしやすくなりますね。
2023.03.22 05:42 |

固定リンク

| 視障協だより

【視障協だより】令和5年(2023年)2月20日第213号1/2

2023.02.20
【視障協だより】
令和5年(2023年)2月20日
第213号



発行責任者 中神 誠
編集責任者 仲前 暢之
公益社団法人広島市視覚障害者福祉協会
〒732-0052 
広島市東区光町二丁目1-5
広島市心身障害者福祉センター4階
TEL 082-264-4966
FAX 082-567-4977
Eメール:jimu@hiroshimashi.shisyokyo.jp

目次


巻頭言・・・・・・3ページ
お知らせ・・・・・・4ページ
青年部より、2023年度青年部定時総会開催のお知らせ……4ページ
文化交流会について……6ページ
2月のレシピから・・・・・・7ページ
白杖紹介コーナー・・・・・・9ページ
ちょっと、ひとこと・・・・・・10ページ
事務局より・・・・・・12ページ
今月の会員の動き……12ページ
編集後記……13ページ


巻頭言


(会長 中神 誠)
 昔から「一月はいぬる。二月は逃げる。三月は去る。」と言いますが、あっという間に一月が過ぎ、二月になりました。月日の経つのは早いものです。
差別解消法の意見交換会やシンポジウムがありました。合理的配慮については、障害の種類やそれぞれの立場によって、どのようにサポートすれば良いかを考えないといけません。差別解消法について、理事会などで研修したいと思います。
2月5日(日)に総合福祉センターで、日視連中国ブロック代表者協議会(会長会議、青年部長会議、女性部長会議)が対面とZOOMのハイブリット形式で行われました。これで中国ブロックの担当が終わり、岡山県にバトンを渡しました。9月には、大勢で岡山県に行きたいものです。
3月18日(土)は、「点字ブロックの日」です。今年は3年ぶりに各区で、ポケットティッシュやチラシを配る予定です。視障協は14時~15時まで、広島駅北口のペデストリアンデッキで配りたいと思います。時間の取れる方は、ご協力をお願いいたします。事務局へご連絡ください。


【お知らせ】



☆2023年度青年部定時総会開催のお知らせ


青年部(部長 臼井 利明)
青年部定時総会を下記の日程で開催します。
部員の皆様におかれましては、ご出席いただきますようよろしくお願いします。
日時 4月9日(日) 13時30分~15時終了予定
会場 広島市総合福祉センター 5階 大会議室
   〒732-0822
   広島市南区松原町5番1号 ビッグフロントひろしま
電話 082-264-6420
議題
・2022年度行事報告並びに決算の承認
・2023年度活動案並びに予算案の承認
・提出議題の審議
・正副部長・監査役・会計役改選
新型コロナウイルスの感染を防止するため、行事報告等につきましては、視障協だよりや青年部員メーリングリストでの報告を参照いただく事とさせていただきます。
出欠席の連絡を3月27日(月)までに視障協事務局までお知らせください。
付添者の同席出席も可能ですので、希望される場合は付添者の方のお名前も併せてお伝えください。
やむを得ず欠席される方は、委任者の氏名をご連絡ください。
出欠席の連絡のない場合、総会における議決権を、部長に委任されたものとして、対応させていただきます。
本総会において議題提出を行われる方は、3月23日(木)までに、議題名とその主旨をご連絡ください。
連絡先:事務局082-264-4966
出席される方はマスク着用をお願いします。
総会終了後、お菓子をお渡ししますのでお持ち帰りください。
感染リスクをできる限り少なくする対応として、昨年に引き続き、総会終了後の懇親の時間は設けない対応とさせていただきます。


☆文化交流会について


文化部(部長 藤谷 順子)
 3月19日(日)に予定しておりました文化交流会は、参加者が集まらず、残念ながら中止といたします。
来年度の開催はすでに予定しておりますので、個人・グループで練習をした成果をぜひご披露ください。
たくさんの方のご出演をお待ちいたします。


【2月のレシピから】



☆千切り大根のチーズ焼き (作りやすい分量)


材料
大根(細切り)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・250g
にんじん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20g
ハムまたはベーコン・・・・・・・・・・・・・・60g
ピザ用チーズ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50g
塩・こしょう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・少々

作り方
①  大根とにんじんはスライサーで細切りにする。
②  ボウルに全部の材料を入れて混ぜ、耐熱容器に入れて10分くらい焼く。


☆大根の胡麻マヨ和え (2人分)


材料
大根(小さな角切り・・・・・・・150g
塩・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・少々  塩を振る
すりごま・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大1
マヨネーズ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大1
こしょう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・少々

作り方
① 大根に塩を振り、しばらく置く。
②  しんなりしたら水気を切り、調味料で和える。
③  仕上げにすりごまをふる。
2023.02.20 09:20 |

固定リンク

| 視障協だより

【視障協だより】令和5年(2023年)2月20日第213号2/2

2023.02.20

【白杖紹介コーナー】


今月はセガワケーンのラインナップのご紹介。
セガワケーンはグリップが細く、小さい手の方に特におススメです。がたつきも少なく、軽いため、疲れにくいのも特徴です。
☆石突きのラインナップ

<スタンダード>…基本の石突き。
路面の状況が一番伝わってきます。その半面、つっかかりが気になりやすいです。

<ローラーチップ>…左右に滑らすと転がり、路面の凹凸や点字ブロックも感じやすいです。点字ブロックを伝いながら歩いている方におススメです。

<パームチップ>…一番つっかかりが少ない石突き。
左右に振るときもローラーチップに比べて軽いため、力があまりない人におススメです。
気になる白杖があれば、馬屋原までぜひお気軽にお問い合わせください。


【ちょっと、ひとこと】


(幹事 清田郁也)
長らく教員で学校に勤めたこともあり、いつも集団の一員でした。
また視障協の理事、野球部やゴルフ部のメンバー、グランドソフトボール連盟の役員など、人に囲まれ、どこかに属していることが、当たり前でした。
賑やかで楽しめますが、それを煩わしく思うことも、よくありました。
現在は学校を退職し、治療院を開業して7年目、一対一の空間ではありますが、常に多くの人と関わり続けています。
来院した途端から、ずっと喋り続ける患者さんも、珍しくありません。様々なお話をしながら老後を考えることも、多くなりました。すでに老後に足は一歩踏み込んでいます。そんな中、ある患者さんが「歳をとってからは『教養と教育』が大事ですよ」と教えてくれました。
勉強しつづけなさいということかな?と、生返事をしたところ、「今日用があって、今日行くところがあることが大切」ということだそうです。確かに公民館や町内会、女性会で忙しく活動している方ほど元気なことが多いようにも感じます。自然に多くに属して、用事がたくさんできて、多くの人と喋る機会があることに感謝しなければいけないんだなと、反省しているところです。
これからも視障協の活動に参加し、運営にも携わり、皆さんと楽しく、活気ある老後を送れるよう頑張りたいと思う今日この頃です。


【事務局より】


☆今月の会員の動き(1月)

現在の会員数245名(正会員238名 賛助会員7名)

☆編集後記


(編集長 仲前 暢之)
暦の上では春とはいえ、まだまだ寒さが厳しいデスネ。
皆様いかがお過ごしですか。
1月29日に開催した、広島市視覚障害者情報センターまつりに多くの会員の皆様にご来場いただきまして、ありがとうございました。
3年ぶりの開催ということで、新しい製品も出品されていて、私もワクワクしながらブースを覗いてきました。
中でも私が一番いいなと思ったものは、筑波技術大学の学生が製作した、点数をしゃべってくれるダーツです。
ダーツは、円形の的に手投げの矢(ダーツ)を投げ、得られた得点を競う射的ゲームです。
この音声のダーツは学生が卒論のために制作したもので、商品化はしないとのこと。
商品化しないのなら、私が商品化しようかなと思ったくらい楽しい製品でした。
私たち視覚障害者が普段不便に感じてることを、どんどん発信していけば、その不便さを解決してくれる商品が開発されるかもしれません。
どんどん発信しましょう。
私は、誰か焼肉自動ひっくり返し器を作ってくれないかなあと思っています。

2023.02.20 09:18 |

固定リンク

| 視障協だより

【会員の広場『希望』】第110号2022(令和4)年度(1/7)

2023.01.19


【会員の広場『希望』】
第110号2022(令和4)年度



発行:公益社団法人 広島市視覚障害者福祉協会
〒732-0052 広島市東区光町二丁目1番5号
広島市心身障害者福祉センター内
TEL 082-264-4966
FAX 082-567-4977
Eメール:jimu@hiroshimashi.shisyokyo.jp

目次

1. 猫のおはなし。 永井美佐……………………………2頁
2. 東京旅行記 前濱秀介…………………………………8頁
3. 俳句・川柳・短歌 森下照彦 ………………………11頁
4. 川柳 美野洋子 ………………………………………15頁
5. 料理教室にいきませんか? 前濱秀介 ……………16頁
6. あの路線にもう一度 立石敬一 ……………………17頁
7. 編集後記 ………………………………………………21頁

【会員の広場『希望』】第110号2022(令和4)年度(2/7)

2023.01.19

猫のおはなし。             


永井 美佐

僕の名前は永井セナ。もうすぐ14歳になるアメリカンショートヘアの男の子。いや、男の子じゃないか、人間だと80歳くらいのおじいちゃんか。
でもお母さんはいつまでも赤ちゃん言葉で僕に話し掛けるので、僕も赤ちゃんみたいにお母さんのお膝に座って甘えるのが大好きなんだ。
昼間は僕ひとりでお留守番してるんだけど、おじいちゃんなので近頃はお昼寝の時間もだんだん長くなり、夜もお母さんのベッドでスヤスヤ寝ているので猫と言うよりナマケモノみたいになっている。
そんな僕だけど、小さい頃から電気コードとか、ビニールとかをモグモグしてしまう悪い癖があったんだ。
去年、発泡スチロールか何かをモグモグしてしまって、だんだん気持ち悪くなってきて吐いたり下痢したり、それが何度も続いてあれだけ食いしん坊だった僕がご飯食べられなくなってしまってお父さんに病院につれて行かれた。注射は大きらいだけど点滴してもらったらすっかり元気になって、ご飯もモリモリ食べられるようになってやれやれ一安心。
それから半年くらい経った頃、またなんだかモグモグしたくなってきて、今度はお母さんがやっているテニスのスポンジボールをモグモグしてしまったんだ。
そしたらまた気持ち悪くなっていっぱい吐いたんだけど、今度はご飯食べられなくなっただけじゃなくてウンチが出なくなってしまった。
また病院に連れて行かれて先生がお腹の検査をしたら「腸が動いてないですね、お腹を切って出しますか?」ってお母さんに話している。僕はびっくりしたけどお母さんはもっとびっくりして「切らないとダメですか?」って聞いている。
結局その日は点滴と薬で様子をみてみましょうかってことになったんだ。
おうちに帰っても全然力が入らなくて、少しだけ、本当に少しだけがんばってご飯食べてみたんだけど、やっぱり気持ち悪くなってまた吐いてしまった。お水だけはなんとか飲んでいたんだけどそれもまた吐いてしまって、もう僕はダメだ、おじいちゃんだし、ずっと何も食べられないしこのまま心臓が止まってしまうのかもしれない・・・
次の日、今度はお父さんが病院につれて行ってくれて手術のために僕は入院することになった。
前の時も検査だとかいって注射をされたんだけど、また今日も同じことされて、でも先生が検査の結果をみてビックリして、もしかしたら手術に耐えられないかもってお父さんに説明している。
やっぱりもう僕はダメなのかもしれない。
ああ、猫の神様、どうかどうか僕を助けてください……
お腹を切ってみたらどうやら腸に腫瘍という悪い者ができていて、そこでスポンジやウンチが詰まっていたんだって。
あーそういえばこのところ、ウンチが今までみたいにたくさん出なくなっていたよな、大きさも今までの半分くらいだったし、食べても食べても痩せっぽちになっていくばかりだったし。
そうか、お腹の中に悪い物ができていたのか、そうかそうだったんだ。
お腹を切って次の日に僕はおうちに帰れたんだけど、ご飯はまだ食べちゃいけなかったので、病院でもらったジュースをペロペロなめて過ごした。ベッドにあがれないだろうからといって、お母さんが僕のために毛布を敷いてくれてお布団を作ってくれた。でも僕はお腹が痛かったけどやっぱりお母さんのそばで寝たかったので、がんばってベッドにあがってお母さんに頭をなでなでしてもらいながら寝た。
もしかしたら僕はまた元気になれるかもしれないって、その時やっと安心できた。
その後は少しずつご飯も食べられるようになってだんだん元気になっていって、今ではご飯もたくさん食べられるようになったし、でっかいウンチも出るようになったし、高いところにも今までみたいにジャンプしてあがれるようになった。
僕には内緒みたいだけど、どうやら検査とか手術とかで30万円もかかったらしい。ひえー、病気になったら大変だニャー。
だから僕はもっともっと元気になっていっぱい長生きするぞーと心に誓った。
ああ、猫の神様、僕を助けてくれてありがとう。
元気になってめでたしめでたし。と、言いたいところだけどこの話にはまだ続きがある。
ここからはお母さんにバトンタッチ。
セナが手術してから元気になって安心していたのも束の間、術後2ヵ月後にまた異変が起きました。
ウンチがまた少し小さくなっているなと思っていやな予感が頭をよぎっていたところに嘔吐がはじまり、餌を口にしなくなってしまいました。
すぐに病院に連れて行きましたが「悪性リンパ腫」との残酷な診断を聞かされることになり、抗がん剤の治療もあるにはありますが、との説明を受けましたが、もう自然に残りの命を穏やかに過ごさせてやりたいと、点滴も含め治療を受けないことに決めました。
水しか口にしなくなって1週間、人間でも食べ物を口からとれなくなるとその位が限界だと思っていたのですが、2週間が経った頃、今まで全く出なかったウンチが出はじめ、餌を食べたそうにしたのでチュール(ジェル状になった猫のおやつ)をお皿に入れてやるとペロペロなめ始めました。
ウンチはそれっきり出なくなりましたが、それからは2日おきくらいにチュールをなめてくれて4週間目に突入。
それまではよろよろした足取りなりにもトイレにはちゃんと自力で行っていたのですが、いよいよ立ち上がれなくなってしまったので、私の職場である治療院につれて行き、24時間体制でそばについてやりました。
最期の4日間は完全に寝たきりになっていたのですが、ちょうどその日の仕事が終わって帰る準備をしていたら、セナが急に立ち上がったのでびっくりして「セナ、どしたん?」って抱き留めてやると「ニャオー」とひと声鳴いて、そこからはもう呼吸がおかしくなってしゃっくりのような感覚のあいた呼吸が数回続いたのち、もう二度と目を開けてくれることはありませんでした。
手術をしてから97日目のことでした。
それにしてもセナの生命力にはただただ驚嘆させられました。チュールを口にしてくれたといっても、ほんのスプーン1杯程度で、ほぼ水だけで1ヵ月生きてくれたことになります。
セナが我が家に来てから最期にこれほど濃密な時間を一緒に過ごせることができてお母さんはとても幸せでしたよ。
セナ、精一杯長生きしてくれて本当に本当にありがとう。



- CafeLog -