【視障協だより】
令和6年(2024年)12月20日
第235号
発行責任者 中神 誠
編集責任者 仲前 暢之
公益社団法人広島市視覚障害者福祉協会
〒732-0052 
広島市東区光町二丁目1―5
広島市心身障害者福祉センター4階
TEL 082-264-4966
FAX 082-567-4977
Eメール:jimu@hiroshimashi.shisyokyo.jp
目次
【巻頭言】……3ページ       
【お知らせ】……4ページ
情報システム部、視覚障害者向けiPhone講習会の
開催……4ページ
文化部、文化交流会出演者募集……6ページ
【情報提供】……6ページ
アストラムライン(広島高速交通株式会社特定割引回数券の
販売開始について……6ページ
【報告】……7ページ
福祉環境部、鉄道を安全に利用するための体験会と意見交換会の
開催結果について……7ページ
職業部、令和6年度中国ブロック三療研修会への参加……10ページ
【事務局より】……11ページ
表彰受賞者のご紹介……11ページ
平和大学及び新年祝賀会の開催について……12ページ
今月の会員の動き(11月)……13ページ
編集後記……13ページ
【巻頭言】(会長 中神 誠)
  12月6日(金)に広島駅南口西交差点(南区松原町2-62広島JPビル郵便局先)で、「白線の設置間隔を拡大した横断歩道の整備に伴う横断体験会」があり、赤瀬副会長と私が参加いたしました。
 白線と白線の間が45㎝から90cmになり、エスコートゾーンが敷設されました。まず初めにエスコートゾーンのない所を横断しましたが、道路の幅が長いのでまっすぐ歩けず横断歩道からはみ出してしまいました。次にエスコートゾーンに沿って歩くと早く正確に渡ることができました。全国で3か所目、西日本では初めて設置されたそうで県警交通規制課の皆さんも誇らしげでした。これから随時、音声信号機のある場所に白線の設置間隔を拡大した横断歩道を整備し、エスコートゾーンも同時に敷設していくそうです。弱視の人には慣れるまで少し不便かもしれませんが、機会があれば現場に行きご意見をお寄せください。その結果を県警交通規制課に伝えたいと思います。

今年もあわただしい一年でした。来年は少しゆとりのある年にしたいと思います。皆さんからのご意見・要望を聴き、皆さんと一緒に解決していきたいと思いますので、ご協力をよろしくお願いいたします。
 1月12日(日)の新年祝賀会でお会いいたしましょう。
来年がよい年になりますよう心からお祈りいたします。
【お知らせ】
情報システム部 (前濱 秀介) 
☆視覚障害者向けiPhone講習会の開催
AI機能が、いろいろなアプリに搭載されるようになり、これまでより、得られる情報量が、増えて来ました。そのなかでも、今私たちの中で関心の高いアプリに、Be My Eyesがあります。
Be My Eyesは、iPhoneやアンドロイドスマホに搭載されたカメラを使って、ボランティアさんに、通話をしながら、サポートをお願いできるアプリで、多く方が利用しているアプリです。 そのアプリに、今回新たにAI機能が使えるようになり、文字や画像の説明をAIが答えてくれ、より便利になりました。
今回の講座では、アプリの導入から実際に使えるまでの講習を行います。ぜひ、体験してみてください。
日 時:2月11日(祝・火)
① 午前の部 10時~12時 
② 午後の部 13時~15時
2月24日(祝・月)
③ 午前の部 10時~12時 
④ 午後の部 13時~15時
3月9日(日)
⑤ 午前の部 10時~12時 
⑥ 午後の部 13時~15時
場 所:広島市総合福祉センター大会議室1
内 容:①~④「iPhoneのカメラを使って、文字や周りの情報を入手しよう」
    ⑤~⑥「LINEを始めましょう」
参加定員数:先着で各回それぞれ5名(付添1名可)
参加費:無料
持ってくるもの:各自のiPhone
申込方法: ①~④の参加を希望する方は2月7日(金)12時までに、⑤~⑥の参加を希望する方は2月17日(月)12時までに電話かファックスで、事務局へ申し込んでください。
文化部 (加藤 辰夫) 
☆文化交流会出演者募集
 文化部では、会員の皆さまが普段取り組まれている活動の発表の場として、今年度も文化交流会を下記のとおり企画しております。
日 時:3月16日(日)13時30分から16時まで
場 所:広島市心身障害者福祉センター 会議室1・2・3
内 容:楽器演奏、カラオケ、ダンス等の発表
申 込:2月17日(月)までに事務局へ、発表者としての参加か、観覧のみで参加か、電話で申し込んでください。
※なお、申し込みが少ない場合は中止となる場合がありますので、ご了承願います。
【情報提供】
アストラムライン(広島高速交通株式会社) 
☆特定割引回数券の販売開始について
アストラムラインでは、2024年12月1日より障害者手帳等所持者に限定し、特定割引回数券を発売しています。この回数券は11枚1組で、10回分の運賃で11回利用できるお得な回数券となっています。有効期間は発売日から3か月となります。
購入は各駅ピンク色の自動券売機で購入が可能ですが、購入には障害者手帳等の確認を求められるため、駅係員に手帳を提示するか、不在の場合は呼び出しボタンもしくはインタホンを押しての遠隔確認が必要となります。また、発券は購入した駅で固定となり、着駅を選択することになります。
その他、詳細はアストラムラインのホームページ等をご確認ください。(https://www.astramline.co.jp/)
【報 告】
福祉環境部 (高松 豊) 
☆鉄道を安全に利用するための体験会と意見交換会の開催結果について
11月10日に、JR西広島駅において、鉄道を安全に利用するための体験会と意見交換会を実施しました。主に駅ホームからの転落事故を想定した体験でした。
実際に線路に降り、線路内を歩きましたが、レールや敷石、枕木などがあり、中には草が生えている部分もあったりして足場がとても悪いことを体験しました。ホームから線路までの高さは、約130センチあるとのことでしたが、実際に線路上からホームを触ったところ、167センチの身長がある私の胸くらいの高さで、這い上がるのはかなりむつかしいように感じました。
ホーム上に設置されている非常ボタンを押す体験では、実際にボタンを押してどんな音がするのかを体験しましたが、ボタンを押すのにかなり力がいること、ボタンを押したからと言ってすぐに列車が停止するわけではないことを学びました。
ホーム上には、線路側とホームの内側を区別するために、内側に1本線が入った内方線付き点状ブロックが設置されていますが、それに沿って歩く体験も行いました。どれもとても貴重な体験でした。
参加者からは、「ホームが危険であることを改めて認識した」「誤って転落した場合、とにかく大声で助けを呼ぶか非常ボタンを周りの人に押してもらうということが必要だ」という感想が聞かれました。
そのあと行われた意見交換会では、「最近無人化される駅がとても多いが、やはり安全面を配慮して人員を配置していただきたい」「列車の接近放送やメロディーを、方面別に判りやすくしていただきたい」などの意見がありました。
JRの方からは「ホーム上の点字ブロックの上に荷物などが置かれているのを勤務中に見かけることがよくあるが、そうしたお客様には、今後積極的にお声がけし、点字ブロックを必要としている視覚障碍者がいることを伝えていきたい」といったような大変心強いコメントもいただいています。
今回の行事の模様が、11月12日の中国新聞に掲載され、13日にはテレビ新広島の夕方のニュースで、体験会の模様を含め視覚障碍者の移動や外出に関する全般的な課題を取り上げた特集が放送されました。
2008年に起きたホームからの転落死亡事故では、私や仲前副会長とともに学生時代を過ごした仲間がなくなりました。そうしたことから、このような体験会をいつかぜひ実施したいという思いが強くありました。
今回JRの方々のご協力を得てこの行事が実施できたことに改めて感謝するとともに、鉄道を安全に利用していくうえでどんなことが必要なのかを再認識できた体験会でした。
職業部 (新谷 幸司) 
☆令和6年度中国ブロック三療研修会への参加
11月2日から3日にかけて山口市湯田温泉ホテル「かめ福」を会場に、中国ブロック三療研修会が開催されたのでご報告します。
あはき師会員のスキル向上や、交流、情報交換を目的に、中国ブロックの各県が毎年持ち回りで開催しているのですが、コロナの影響で山口では7年ぶりの開催となりました。参加者は37名で、広島市からは3名が参加しました。
初日は豪雨の影響により、交通機関で運転休止や遅延が発生したため、開会が大幅に遅れましたが、会議の時間が短くなったせいか、例年のように解決しない無資格問題の議論はなく、個々のスキルを高めることが必要という前向きな意見が出るとともに、引き続き協力しあい、現状を乗り越え、この業を未来に残すために活動していくことが確認されました。
二日目の実技指導研修「浪越指圧」では、会員一人一人に手取り足取り丁寧に指導していただいたおかげで、力のかけ具合など、言葉では正確に伝わらない肉体的な感覚が習得できたのではないかと思います。
来年は島根県で開催されます。
なお研修資料のデータは墨字ですが事務局にありますので、必要な方はお問合せください。
【事務局より】
☆表彰受賞者のご紹介
次の方々が、その功績を認められ表彰の栄に浴されましたのでご紹介いたします。まことにおめでとうございます。
第48回中・四国身体障害者福祉大会(かがわ大会)大会長表彰
清田 郁也 氏
村井 一文 氏
令和6年度広島市心身障害者関係更生援護功労者表彰
臼井 利明 氏
☆ 平和大学及び新年祝賀会の開催について
11月号では未定としておりました平和大学の講師及び講演内容が次のとおり決まりましたので、改めてお知らせします。
日時:令和7年1月12日(日)
   10時から15時まで(予定)

場所:広島市心身障害者福祉センター
   会議室1・2・3
【第一部:平和大学】      
時間:10時から11時30分まで
講師:RCCラジオ ディレクター 馬越 弘明氏
内容:『音で旅する世界~ラジオはあなたのパスポート』
【第二部:新年祝賀会】
時間:12時30分から15時まで
内容:昼食会(アルコールの提供はありません)
会費:2,500円
申込:12月23日(月)正午までに電話で事務局へ
☆今月の会員の動き(11月)
  令和6年度11月末
総数236名(正会員234名 賛助会員2名)
☆事務局のお休み 令和7年1月
令和7年1月の事務局のお休みは以下のとおりです。
1月1日(水/祝)、2日(木)、3日(金)、5日(日)、8日(水)、12日(日/祝)、13日(月/祝)、14日(火)、15日(水)、
19日(日)、22日(水)、26日(日)、29日(水)
☆編集後記(編集長 仲前 暢之)
師走に入り、寒さもますます強まってまいりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
Googleが開発した最新AI「Gemini ジェミニ」が、iPhoneでも無料で使えるようになりました。Geminiは、テキスト生成や画像認識、データ分析などの機能を備えています。アプリをダウンロードして、Googleアカウント情報を入力して利用開始できます。
ジェミニノ機能に「Gemini Live」という機能があります。「Gemini Live」は、人間同士のように自然な形でジェミニと会話をすることができます。「視覚障害者向けにアイフォンを教えてくれる所は?」と質問してみたら、「広島市視覚障害者情報センターがありますよ。」と一番に答えてくれました。ジェミニ君は優秀ですねぇ。
さらに質問して、センターの最寄りのバス停や、近くのおいしいランチのお店も教えてくれました。会話形式で、自分の知りたいことや調べたいことを答えてくれるので、「Gemini Live」は、とても便利だと思います。ただし、アイフォンの操作(アラームの設定、メールの送信など)はサポートしていないので、まだまだSiriにも頑張ってもらわないと。
今年もあとわずかとなりました。どうぞよいお年をお迎えください。